2010年04月20日

一番おいしいもの… [Team-F1]_Vol.325

焼きたての自家製パンを提供することで有名なレストランでの話。
私が遅めのランチをいただいていると、後ろの席に家族5人くらいのお客様がつきました。ウェイターが水とメニューブックを提供しながら本日のお勧め品を説明している様子。聞こえてきたのが、老人の男性と店側スタッフのこんな会話。

店「で、こちらが炭火で焼いたハンバーグで・・・」
老「それで、何が一番おいしいのだい?」
店「・・・、え?」
老「だから、何が一番うまいのさ?」
店「こちらが炭火の和風ソースで、そして…」
老「とにかく一番を持ってきて」

この注文にはスタッフも相当に困っている様子(笑)。いや、何が言いたいのかと言うと「懐かしいなあ」ということです。昭和40〜50年代のレストランやデパートや繁華街のクラブでは、こういう光景をよく見かけました。戦後の荒廃から立ち直り、右肩上がりの好景気に支え続けられて将来に不安もなく、金満ニッポンと叫ばれ、車も最新の電化製品も揃え、それなりに蓄えも増えてきた時代。もう少し贅沢、ちょっと背伸びした生活をと全国民が考え始めた時代。「金はある。だから中身はどうでも良いから一番を」と声高に要求する風潮がありましたよね。その頃を思い出したのです。後ろの席のお爺さんが、その頃の意識でフロアスタッフに申し出ているのではないでしょうが、「昔はあちこちでこんな会話が聞こえてきたよねえ」と懐かしかったのです。

もう数年したら、お隣の中国でも「美味しい寿司はなに?日本人はマグロ?じゃあマグロを握って。とにかく特上のものを。一番高いものじゃないとダメ」なんて声がテーブルのあちこちから聞こえてきそう(笑)。

2010.04.20 TU

“フードスタイリスト・フードコーディネーター派遣”
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posted by F1 at 12:00| 日記