このとき、デザイン的に熱源が見えて良い場合あるいは見せたいときは良いのですが、あくまでもテーブルに載せた鍋から湯気の演出をしたいとなったら、コンロなどが見えるのはNG。アングルを変えたりして回避しますが、やはり目立たない小型・薄型の熱源が欲しいものです。「普通にキッチンで沸騰させてすぐにテーブルに運べば湯気なんて簡単に写せるよ」とおっしゃるカメラマンさんやフードコーディネーターさんもいるでしょうけど、どっこい複雑な条件が重なりシャッターを切るまでにどうしても時間が経過するなんてよくあることです。タバコや化学薬品で代用することもありますが、個人的にニセの煙や湯気はなるべく使用せず、リアルに本物でやりたいというこだわりもあります。
当然、高さ3センチ内で径10センチ前後のものなんて危険すぎて市販品ではありませんので、手作りをすることになります。掲載画像はその自作の熱源のひとつです。100V電源で数百度にまでなるヒーターを、セメントとガラス製灰皿で“受け”にしたのですが、相当な熱量なので灰皿が割れてしまいました。この“受け”部分を新たに陶器でつくる予定ですが、良い料理写真を撮るためには様々な工夫が必要ということです。鍋料理が旬のシーズンですから、いま考案中なのが温度が調整できるタイプ。完成したらまた公開しようかとも思ってますが、歳の暮れのバタバタの中でお約束できるかどうか(笑)。※画像中の板部分は使用テストなので、あえて敷いた状態にです。
2008.12.03 UT
“フードスタイリスト・フードコーディネーター派遣”
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